お仲間のブログを見て感じた

よくある患者さんと私たち治療者側との相違のはなし

※ちょっとむさ苦しい話ですいませんが、とってもとっても大切なお話です。”本質”を解りたいなと思っている方だけお読み下さい！それ以外の方には、気分を害する内容かもしれません。

私も、リラクセーションセラピストとして、19歳から働き始め、ヒトの体を触り出して20年程度が経ちます。

リラクセーションサロンで働いていた時も、即時的な効果を求め、お客様の辛さやしんどさをなんとか取りたいと徒手技術をあちこちで学んでいました。

ダイエットしたいという女性のニーズ、小顔になりたいという女性のニーズ。カモシカの様な足になりたいというニーズ。

あらゆるニーズに応えたいと、私自身もエステに行ったり、痩身サロンに行ったり。

とにかく色々なものを学びたいと、吸収したいとあちこちに出向きました。

そして、理学療法士（医療系国家資格）を取得し、総合病院で急性期医療から維持期、死期を迎える時の医療ケアなどを経験し、整体院として自費診療を開業した現在。

あらゆるお客さま、患者さまに出逢い、効果と改善を目指し施術や運動指導を行ってきました。

そのお仲間のブログで言っていた

「困っていない人に改善は必要ない」

これ、すっごくあります。

実際、私が勤務する整形外科クリニックで理学療法を受けられる患者さんの中にも、ただ単に、

「先生がリハビリ受けって言ったからきたんですけど。」っていう方が定期的に現れます。

これ聞いて、

あなたはどう思いますか？？

「その通り、なんか変？医者に痛いならリハビリしろって言われたから。痛いなら注射打てばいいって言われたから」

「いつ治るの？あなたが治してくれるんでしょ？」

こう、思う方も、少なくないと思います。

確かに、理学療法を処方されるのは、薬と一緒。消炎鎮痛目的に理学療法士が”リハビリ”をする。

消炎鎮痛で出されるから、私があなたの身体を治すの？？

痛み止めを飲んだから、注射を打ったから、痛みが無くなって治ったの？？

こんな、疑問が湧いてくるわけですが

考えたこともない人には、それは届かない。

患者さんにも、”二極化” が進んでいて

本当のじぶん自身に大切なものを視る思考がある方

単に、目の前の現象が見えなくなったら良しとする方

それ以外に疑問を持とうともしない

がいらっしゃるなと感じます。

医師から処方される痛み止めや薬に疑問も持たないし、

なぜ、肩が凝るのかも疑問を持たない。

薬や注射で後々起こる問題を想像しようともしたことがない。何か悪影響なことが起きたら、ただ「お医者さんが言ったから」「だって知らなかったから」

で終わらす。

疑問や”じぶんの思考” があるようで無いから、体の痛みがあったとて、特に困ってはいないのです。

ただ、痛いという現象が起きたら、それを排除すれば問題は見えなくなるので、”治った” となる。

こういう患者さんに、

本当の意味での”改善” をするための知識や技術を提供したところで、

相手は「痛くなくなったから」と勝手にやめてしまう。

or

または、改善を目指し「やらないで」と言っていることを理解したいと思っていないので、説明しても行動は起こさず、自身の行動を変えようとはせず、

〈今までのじぶんの習慣〉を繰り返した結果、「治らない」と判断し、辞めてしまう。

いやいや、私、あなたより、あなたの様な身体の人、いっぱい見てきているわけですよ。

あなたは、あなた1人の体しか知らないけど、私は同じような人、たっくさん見てきているわけです。何万人と。

なぜこっちの言っていることをやらず、「やめてね」と言っていることは続け、「治らない」となるのか。

と、思ったりしますが、

それは相手に見えていない話なので仕方がありません。

こちらの伝え方の問題、となります。

伝え方、提供仕方の順番が違った。

痛みが辛いという、早く改善したい！！なんとかして！！

という言葉を鵜呑みにし、なんとか”改善”を最短で提供できたら。と情熱的になるがあまり、目先の効果の提供をすっ飛ばし、”本質” にいこうとした私の提供順番の間違い。

効果

と

改善

は、また別モノです。

もちろん、「楽になった、痛みが無くなった、痺れが無くなった」という、体験に行かなければ、お客さんも患者さんも継続する意識が持てない。

だから、早く、変化を出したり、効果を出すことを多くの場合は最優先でやろうとします。

でも、あまりにも

「最小回数で治したい！！」

という訴えが強いと、

私は勘違いして、

改善を目的に知識や技術を提供しようとするので、

なぜか相手方の求めているものと違うものを提供してしまうことも少なからず起こります。

色々な施術や技術、経験をしてきた私と

じぶんの症状に囚われ、他を知らない狭い思考の中にいる患者さん・お客さんとの

相違

私は、効果を出すことも、改善を目指すこともどちらもやりたい。

だから、なるべく、目の前のあなたが受け入れやすく、伝えるには・・・

でも本質を少しずつわかってもらうには・・・

ということを考え、大切にしていきたいと思っています。

でも、あなたにも知ってほしい。

改善と効果の違い。

それをわかった上で、

今、じぶんが何を求めているのかを的確に提示する術を。

どちらがいい悪いとかの話ではなく

状況によって、実はあなたの求めているものは違うよという話し。

それを認識すると、

自分が今、どういう治療者のもとに行けばいいか。

「あの人に言われたのに治らなかった、悪くなった、あの人のせい」なんて発言する人はいなくなるのでは無いかなと思う。